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2015年11月01日

曲げ麻の葉

今回は曲げ麻の葉の作り方の紹介です。



この画像は雲竜の一部を拡大したものですが、写真の中で木が丸くなっているのが曲げ麻の葉です。

どうやって丸く曲げるかというと、材料に一定のピッチ、一定の深さで切込みを入れるんです。



これが実際に切込みを入れた画像です。0.7mmくらいのピッチで10か所切込みを入れました。
このピッチと切込みの深さが一定していないといびつな丸になってしまいます。

組子の長さ、切込みのピッチ、切込みの数、切込みの深さを微調整しながら自分好みの形になるところを
探っていきます。これがなかなか難しい。


切込みを入れて曲げてみたところです。


  

Posted by 組子職人  at 01:47Comments(2)組子 作り方

2011年09月11日

あじさい 作り方

久々に組子の作り方です。

これは自分で考案したオリジナルです。

某会長宅の組子を製作したときに考案した物です。

9つのパーツで構成されています。


ゲンコツ仕様の麻の葉のパーツを削りそのパーツに三つ組手を切ります。
正確には三つ組手を切った後に麻の葉のパーツに削ります。



このパーツも3本づつ削ります。


組み合わせるとこの形。


完成!!前回の展示会で使おうと思ったのですが、ピッチが小さくなると難しくなります。




今年の全国建具展示会で最高賞の内閣総理大臣賞を受賞した

川口木工所さんが愛知県で展示会を行っています。

日本一の技術を見れるめったにないチャンスです。お近くの方は是非

   ~受け継がれた伝統の技~ 

  内閣総理大臣賞 受賞作展示 の他、
          衝立、行灯、小物類の展示

   『組子細工展』 開催中

日時 平成23年8月17日(水)~9月30日(金)
   午前9時~午後5時(入場午後4時半まで)
   休館日 毎週月曜日
  注)祝日9月19日(月)は開館、20日(火)休館

場所 渥美郷土資料館 2階 企画展示室 入場無料
   〒441-3695愛知県田原市古田町岡ノ越6-4
   電話0531-33-1127
  

Posted by 組子職人  at 08:50Comments(0)組子 作り方

2010年07月30日

車亀甲


 車亀甲という名前です。ゴマガラと似てますが違います。

形もシンプルで、簡単そうに見えますがすごく難しいです。

組子を地組にはめたときに組子が地組に平行に一直線に

なるのが綺麗なんですが、切り込みや組子の長さの本当に少しの誤差で

波をうったようになってしまいます。そこをきちんと納めるのが

すごく難しいです。車亀甲は形がシンプルなので組子で作品を

絵画的に表現するときによく背景に使われます。僕の七福神の

背景も車亀甲です。




車亀甲を構成する3つの部材。1.8mmだと窮屈なので1.5mmにしました。


一つをはめて、もう一つをはめると


完成です。シンプルな形です。



組子が地組に平行に行くと綺麗に見えます。これが本当に難しい。  

Posted by 組子職人  at 15:22Comments(0)組子 作り方

2010年07月29日

八重麻亀甲

 八重麻亀甲という組子です。

6つの部材で構成されています。

真ん中はつの麻の葉と同じ作りですが角度が違います。

先端はつの麻の葉は先端が60度ですが、八重麻亀甲は30度です。

反対側はつの麻の葉は120度ですが、八重麻亀甲は90度です。

八重麻鉋を使ってけずります。八重麻鉋を30度に削れるように

角度と切れを確かめながら慎重に研ぎます。

八重麻鉋は組子の種類によって22.5度に角度を変えて研いだりします。



始めに両方とも30度に削りセンターに60度の切込みを入れた部材をはめます。



その後に慎重にセンターの部材をはめると



完成です。1.8mmの部材ではあまりにも窮屈なので1.2mmの材料を使っています。
薄くなれば薄くなるほど加工は困難を極めますね・・・・。
  

Posted by 組子職人  at 12:38Comments(1)組子 作り方

2010年06月25日

光亀甲

 これも名前が分かりません。これも僕のオリジナルです。(見たことないんで、たぶん)

六角形の亀甲があるので、何とか亀甲という名前がいいですね。


6つの部材からなっています。



三つ組手とおなじ要領で切り込みを入れて、片方は120度、反対は60度にします。



一枚組んでもう一枚。



亀甲の部材を地組にはめて、



中の部材をはめて




完成です。  

Posted by 組子職人  at 07:37Comments(2)組子 作り方

2010年05月28日

八重裏花亀甲 作り方

 
 八重裏花亀甲という組子です。

4つの部材からできています。中央の六角形の部材と

三方向からつっぱる部材です。中央の六角形の部材は

ちゃんと角度を出して、きっちり六等分しないときれいにできません。


八重裏花亀甲を構成する4つの部材。



これで一つの部材です。ゴマガラ鉋でちょうど6等分に削ります。



すかしてみるとかんなくず一枚分くらいでつながってます。



折り曲げていくと、な、なんと六角形に昔これを考えた人はすごいなーと思います。




地組にはめて、つっぱる部材をはめると



完成です!!
  

Posted by 組子職人  at 11:22Comments(4)組子 作り方

2010年05月26日

光麻の葉

 この組子は、僕のオリジナルです。(多分ですが、見たことないので。)

麻の葉が露に濡れて光ってるようにみえませんか?

恩師の 故 有村義光先生の名前を一文字とって『光麻の葉』と命名します。

光の部分は三つ組手の切り込みです。


両方とも30度に削って



一本はめて



もう一本



三方向からつっぱりの部材を入れて完成です。



麻の葉が露にぬれて光ってるように見えますね。
  

Posted by 組子職人  at 10:18Comments(2)組子 作り方

2010年05月21日

八重桜亀甲 作り方

  八重桜亀甲という組子です。模様が八重桜ににているので

この名前がついたみたいです。真ん中に六角形の亀甲模様がありますね。

八重桜亀甲は9つの部材でできています。



9つの部材です。下の列の部材を組むと



こうなります。片方を60度、もう片方を30度に削っています。
つっぱる部材は片方を30度に削ってもう片方を毛引きで120度にします。



地組にはめて



つっぱる部材をはめます。



完成!!どの部材もちょうどいい長さにしないときれいに納まらないです。  

Posted by 組子職人  at 08:07Comments(4)組子 作り方

2010年05月19日

二重麻の葉 作り方

 
 二重麻の葉の作り方です。麻の葉が二重になっているように見えるので

この名前です。6つの部材からなっています。



外の部材。両端を両面から15度で削り30度にします(八重麻鉋で)、ちょうど真ん中に
ゴマガラ鉋で60度のV溝を削ります。



中の部材。4mmもないですが、ちゃんと角度が出ています。葉鉋じゃないと削れません。
片方を120度に(ゴマガラ鉋で両面)、片方を90度に(45度鉋で両面)けずります。



外の部材を地組にはめて



中の部材をはめると出来上がり!!




  

Posted by 組子職人  at 15:24Comments(0)組子 作り方

2010年05月17日

桔梗麻 作り方

 桔梗麻という組子です。桔梗の花に似ていることからこの名前がついたそうです。

麻の葉鉋を使って両方が30度の同じ長さの材料を削ります。

それを正確に麻の葉鉋で三等分します。突っ張る部分の材料の加工は

自作の毛引き(けびき)を使います。職人は材料の加工をする際よく自作の道具を作ります。

それを治具(じぐ)と言います。


麻の葉鉋でちょうど三等分になるように削ります。



かんなくず一枚分くらいでつながってます。



折り曲げると三角形になります。



今度はツッパリの部材です。片方は60度に削り、もう片方は自作の毛引きで加工します。
毛引きとは材料に平行な線を引く道具のことです。



自作の毛引き。赤樫で作りました。刃物は諸刃です。



片面に切り込みを入れると



こんな感じです。



ひっくり返して切り込みを入れると



三角形を地組に入れて三方向からつっぱります。完成です。
  

Posted by 組子職人  at 12:40Comments(2)組子 作り方